ハイキング（ウオーキング）の歴史

歴史というとおおげさだが、私たち夫婦の土曜日朝ハイキングの伝統はほぼ１５年前から始まっている。あのころのチャーチのメンバーで当時、韓国から移住してきたばかりのコリアン夫婦に勧められて、トロント在住のコリアンハイキンググループの土曜日朝ハイキングに参加したのが始まりだった。

トロント市西郊にあるブルース・トレイルというよく知られたハイキングトレイルを往復約４時間歩くのが毎週土曜日朝から午後にかけてのパターンだった。ブルース・トレイルはナイアガラ滝からオンタリオ州ブルース半島のトバモリという日本語みたいな地名のところまで、全長８９０キロに及ぶ超長いトレイルだが、私たちは大体、トロントから１時間～１時間半ぐらいで行けるトレイル出発点まで車で行って、そこから約２時間トレイルを歩いて帰ってくるという塩梅だった。

このグループはこのパターンを１年を通して休むことなく続けていた。平均的に２０人から４０人ぐらいのメンバーがいつも集い、何台かの車に分乗して目的地に行った。私たちのグループはどちらかというと年長の人たちが多かった。男女比はほぼ半々。中には健脚組もいたが、私たちでもついて行けるぐらいの人たちもいた。コリアンのメンバーにはひたすら歩き続けるというタイプの人が多かった。私などはどこかでいい景色に出会ったりするとちょっと一休みして写真でも撮るという気分になりがちだが、彼らのほとんどが歩きに専念するほうだった。

後になって私たち夫婦の土曜日朝ハイキングは変節していったが、あのコリアンハイキンググループに加わっていたから１５年もこのよき習慣を保つことができたと感謝している。