カナダっていいとこ?

カナダ在住40年余の私に初孫が与えられたのを契機にこのブログを始めました。カナダのことや私の生活のことなどシェアさせていただければ幸いです。

ヨットで世界一周の夢を実現させたBC州のカップル

カナダ、BC(ブリティッシュコロンビア)州のカップル,ベン・ブレマーさんとアシュリー・ストバートさんの夢は、自分たちのヨットで世界中を航海して回ることだった。この夢をいよいよ実現させなければならないと決心させたのは、アシュリーさんの父親が10年前に若くして急死したことだった。「人生は短い。何としても自分たちの夢を実現させなければ」

それから二人はがむしゃらに働いて、徹底的に倹約し、せっせと貯金した。7年間、そうやってお金を貯めた後、自分たちの財産を全部売り払い、全長41フィートのカタマラン(双胴艇)ヨットを購入した。4年前、米フロリダ州から船出して南太平洋に出て27か国を巡った。この4年間は決してすべて順風満帆というわけではなかった。あらゆる種類の天候の下、大海原を航海するにはかつて経験したことのないさまざまなことを学ばねばならなかった。2年ほどセーリングを続けた後、資金が底をついてきた。一時は航海を中断して帰国し、しばらく働いてお金を貯めて出直そうかとも考えたそうだ。

その時、二人を助けたのはユーチューブだった。航海の模様をビデオに収め、ユーチューブに流し、フォロワー、サポーターを増やす。そしてクラウドファンディングを提案し、多くの賛同者を集めることができた。彼らのビデオは“Sailing Nahoa” というチャンネルで見ることができる。こうして、彼らは航海を続けることが可能になった。2018年のクリスマスにはバンクーバーに帰って家族や友人たちに再会し、その後、ヨットのあるパラオ諸島に戻り、東南アジア、アフリカを目指す計画を立てている。

911番(日本では119番)にとんでもない事案を持ち込む手合い

たぶんこれは日本でも同じようなことが起きていると想像しているが、カナダでも緊急・救急・非常事態などのための電話サービス「911コール」(日本では119コール)に、どうでもいい、些細な理由でかけてくる手合いがいて困っているというのだ。たとえば、BC州のE-Comm というのは同州最大の911コール専門のコールセンターで、2018年1月から11月の間に145万回以上の緊急通報をさばいたが、中には担当職員が首をかしげざるをえないような理由でかけてきている者がいることがわかった。

その1.ファストフードの店が広告には24時間営業と書いてあったのに、実際には閉まっていた。

その2.靴を買った店に返品に行ったら、買った時の箱に入れて来なければ返品には応じられないと言われた。

その3.ガソリンスタンドの店員が間違った種類のガソリンをタンクに入れた。

その4.レンタカーの会社が予約したのとは違うサイズの車をアレンジした。

その5.車のヘッドライトの消し方を教えてくれ。

その6.車のワイパーが動かなくなった。

その7.車がレッカー車で引っ張って行かれたがどこにあるのか。

その8.自分のジャケットが見当たらないがどこにあるのか。

その9.春にデイライト・セービング・タイム(日光節約時間)が終わった時に時計を1時間早めるのか、それとも遅らせるのか。

その10.レストランがクーポン券を受け付けないのはなぜか。

911コールセンターでは、くれぐれも上記のような理由で911にダイヤルしないようにと呼びかけているそうだ。911はあくまでも警察、消防、緊急を要する医療のための番号であることをお忘れなくとのこと。

2018年にカナダ国内で盗まれたレアな物

世界中のほかのどの国とも同じように、カナダにも盗みを働く人間がいる。数日前に2018年度にカナダ全国で警察署に届けられた盗難被害にあった品目のうち、際立って異彩を放つものがメディアで伝えられた。そこには14の項目があったが、ここでは中でも特に変わっていたものに絞って紹介したい。

5月下旬にオンタリオ州エルムイエールの私営動物園からテナガザル、キツネザル、カメ(3匹を合計すると約2万ドルの値打ち)が盗まれた。動物園では犯人逮捕につながる情報提供者に1万ドルの謝礼を払うと報道したため、SNSなどでニュースが拡散、まもなく2人の若者が逮捕された。キツネザルは6月初めにケベック州で見つかり、テナガザルも10月に同じケベック州で発見された。カメだけはまだ消息が分かっていない。

1月20日にBC州デルタで2600ケースのビール(缶か瓶かは不明、価値は15万5000ドル)が入っていた大型トラックに接続されるトレーラーが盗まれた。トレーラーは翌日発見されたが、中身は全部なくなっていた。もしもこれらのビールが一人の犯人によって盗まれたとしたら、そして、もしその犯人が週に最大15本まで飲むとしたら、犯人は2097年まではビールを買わずに済むだろうとされている。

7月末にアルバータ州レッドディアーで駐車していたヴァンが盗まれた。盗んだ者はまさかそのヴァンには死体が載せられていたとは知らなかったようだ。死体は検視に付されるため検視官のところに搬送されるところだった。ヴァンはその日遅くに住宅街の一角で発見された。中の死体はもちろんそのままだった。

1月にオンタリオ州エリンで1万5000ドル相当の希少種のゴールデンイーグルが盗まれた。持ち主によると、この大型の鷲は非常に気性が荒く、特に見知らぬ人にはアタックしたりして、まるでフレンドリーではないという話。盗んだ犯人はこの大鷲とどう取り組んでいるのやら。いまだに大鷲は消息不明だという。

2月にトロントのホッケー・ホール・オブ・フェーム(NHLホッケー殿堂)で元NHLスタープレーヤーの日系カナダ人、ポール・カリヤが世界ジュニアホッケー選手権、世界ホッケー選手権に出場して獲得した優勝記念リングの両方が陳列室から盗まれた。この事件はNHLホッケー殿堂が現在のトロントダウンタウンにオープンして以来、25年間で初めてのことだった。それから数か月後、アルバータ州で1988年にエドモントン・オイラーズがNHL最強のチームとなったときにノーマン・ラコム選手が獲得したスタンレーカップ記念リングが、自分の車の中から盗まれた。このリングは数日後、犯人の友人と称する人物からラコムさんに戻された。

 

BC州 2歳男児、クーガーに襲われて負傷

12月17日、BC州ミッション市(バンクーバーから東に車で1時間ほどのところ)で2歳の男の子が野生のクーガー(ピューマアメリカライオンなどとも呼ばれている)に襲われて軽傷を負うという出来事があった。クーガーが現れたのはキャスケード・フォールズ・パークという自然公園の駐車場付近で、午後4時過ぎ、家族連れがハイキングトレイルから帰ってきて車に戻る直前だった。

どこからともなく突然現れたクーガーが男の子に襲い掛かってきた。すぐ近くに大人がいたのでとっさに男の子をつかんでクーガーから逃れさせた。クーガーは逃げ去り、幸いに男の子のケガは腕と背中の擦り傷程度で収まった。

このハイキングトレイルは地元の人たちなどがよく犬の散歩に連れてくることで知られていた。今までクーガーの目撃情報などはほとんど聞かれたことがなかったそうだが、公園管理局では「クーガーは子供が犬の近くにいると子供の方に襲い掛かるという傾向がある」として、クーガーが出没するようなところでは必ず犬を鎖でつなぎ、子供を犬に近づけないようにしてほしいと警告している。

過去100年でオンタリオ州で最も人気のあった名前は?

数日前のニュースだが、ここオンタリオ州で生まれてきた赤ちゃんの名前を登録する制度が始まって100年を迎えたそうだ。そこで過去100年でオンタリオ州で最も多くつけられた男の子の名前はジョセフ(Joseph)で、女の子ではマリー(Marie)だったということがわかった。

マリーは1920年代から始まってそれ以後の40年間、ずーっと一番人気の名前だったそうだ。それに次いで人気が高ったのがMary (メアリーあるいはマリー)で両者の間にはあまり大きな差はなかったという。ジョセフは30年の間、トップの座にあったそうだ。

2017年度にオンタリオ州で最もポピュラーだった男の子の名前は前年のベンジャミン(Benjamin)に代わってノア(Noah)になった。同じく女の子の名前は前年同様、オリビアOlivia)だった。

やっぱ、トロントがいい!

12月11日朝、久しぶりに定例の火曜日朝ウオーキングに行った。我が家から車で10分足らずのところにあるルージュ・パークだ。気温0℃前後、肌がちょっと引き締まる寒さで、もちろん樹木の葉はすっかり姿を隠し、草原も枯れはてて見る影もない。典型的な冬枯れのシーンである。ルージュ・リバーの川面も半分ぐらいうっすらと氷が張っている。

数週間前に味わったフロリダやカリブ海諸国の風景とは打って変わった厳しいトロントの景色だ。年がら年中、樹木も草原も緑、紺碧の海、白砂のビーチ、まぶしい青空、灼けるような陽光の所では絶対見られない。でも、ここトロントに帰ってきて冬には冬の厳しさ、辛さが自分には合っていると思った。確かにちょっと長すぎるきらいはあるが、それでも1年中同じ気候のところよりも冬がある方がいいと思う。

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川面が半分ほどうっすらと凍っているルージュ・リバー

 

ミニ・ニュース: カナダの失業率、過去40年余で最低を記録

カナダ政府統計局が12月7日付で発表した11月の全国平均失業率が5.6%となった。10月の5.8%からさらに0.2ポイント下回り、過去40年余で最低のレベルとなった。11月に9万4100の新たな雇用が創出されたとされているが、この増加は2012年3月に9万4000の雇用が創出されたときの記録を上回った。今年11月の新たな雇用のうち、8万9900はフルタイムの仕事で、7万8600は民間企業、8300は公的機関とされている。

州別で比較すると、カナダで最も失業率が低いのはBC(ブリティッシュコロンビア)州で4.4%(4.1%=10月以下同)、次に低いのはケベック州で5.4%(5.2%)、3番目はオンタリオ州で5.6%(5.6%)。最も失業率が高かったのはニューファンドランド&ラブラドル州で12.2%(12.7%)。